TWO-MIX久しぶりの新曲のAcross The Endを気に入って、たびたび聴いております(挨拶)
敗栄と違って、こちらは連載時にあらかた感想を書いてしまっていたのですが、見落としや新たに気づいた点、変更などいくつか。
後半のMC編は当時に書き尽くしていたので、今のところ追記はありません。
- 7巻前半通しで読んだのだけど「今すぐここしかない・MSを駆って破壊を撒き散らす」みたいな戦いしかしてこなかった人たちの「目にも見えず・いつどうやって解決するか誰にも分からない」戦いが始まってしまったことへの敗北感たるや。
- というプリベンター・サンク(もとい「胸臆の間奏曲」)の空気感はすごい好きだが、テロとそれに対する対処のお話としては微妙かなあ。なぜ敵味方ともどもプロフェッショナルに任せないんだ。何故核兵器の持ち込みが分かってて対核装備を持ち込まないんだ。
- とはいえ、シンプルに敵味方の相克を理解するには問題なかったとも言えるので、最小構成の登場人物で作られたエピソードであると理解いたしました。
- EWの3巻時点ってまだ12/27だったんだ! てっきり、もっと経っているものと思い込んでおりました。それこそ大晦日付近かと。
- Frozen Teardrop積読していた方は、6巻後半から始まる「胸臆の間奏曲」を最初に読むと因果関係を把握しやすい気がします。そのあとは1巻から順に刊行順で。過去編の5巻・8巻は、さらっと見ておけば未来編を追いかける分にはあまり支障はないと思います。
- 全然まったく話の筋と関係ないのですが、-craftという苗字は-croftのバリエーションで、意味するところは「小さな囲まれた地」「家屋に隣接する畑」であり、直訳では物語上でリリーナたちが自称するように「平和の担い手」とはならなかったりします。が、「穏やかな」「囲まれた地」という組み合わせは自然と小国サンクキングダムを連想させるので、やっぱり平和の担い手でいいのかもしれません。
- どなたかも書いていらしたけど、ナノマシンは万能すぎて、ちょっとAC時代にはしっくりこない気がします。書き手側でも技術的限界を掴みかねて、ナノマシン発展史等の設定がふらふら揺れているような……。
- 何の説明もなく生き延びてるドクターJに何処からつっこんでいいのか分かりません。もしかしてこの人こそサイボーグだったのではなかろうか。
- ヒイロがディズヌフの義肢見ても動じなかったのは、ドクターJを見慣れてたからだと思います。設定集確認したら割とリアルな義腕だった。
- P.P.P.が発動した場合の世界線の話は、「天冥の標」シリーズを読まれると戦慄すること請け合いです(ステマ)なお、同じ作者でかつて世界中にケンカを売った国家が医療国家として再生する話も(さらにステマ)
- ヒイロの状況が詰んだ理由が微妙に補足されて、追加でキャンサーのコクピットハッチが壊れてたことになりました。それでもなお、コクピットが閉まらないからどうなるのか、とは明確に書かれないあたり、気を遣っていらっしゃる印象。
- ビルゴ3が一機出てきただけのこの終幕から25年後にまさかガンダム乗る状況になるとは、ヒイロも思ってなかったんではないかしら。
かつてのヒイロはガンダムが自爆しても五体満足で生還したので説得力ゼロですが(すみませんすみません)、他のキャラクターたちが歳をとっていることといい、プリベンター・サンク内で5人のそれぞれの限界が書かれている点といい、FTではもしかしたら、TV版では意図して付与されていた不死性や万能性が剥ぎ取られつつあるのかもしれません。